小社アスキーは、2008年4月1日をもちまして、電撃文庫や電撃PlayStation などで知られる出版社メディアワークスと合併し、株式会社アスキー・メディアワークス(http://asciimw.jp/)として新たなるスタートを切りました。

ご存じの方もおられるでしょうが、メディアワークスはかつて、ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)のルールブックや小説、リプレイなどを文庫形式で発売していた出版社です。私どもD&D小説を扱う編集部(第8編集部英語&海外文芸課)では、そうしたノウハウを吸収しながら、D&D 小説を中心とした海外RPG小説のさらなる飛躍と発展を目指し努力を継続いたす所存ですので、今後ともご愛顧のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。

2002年4月に発売を開始した『ドラゴンランス(注釈付き・完全版「ドラゴンランス戦記」)』以来、アスキーは、D&D小説の販売をすべてエンターブレイン社に一任して参りましたが(『ドラゴンランス』等がベストセラーになったのは同社の販売戦略と助言の的確さのお陰です。本の設計や戦略に関してはかなりのアドバイスをいただき、作品に反映して参りました)、2005年後半からエンターブレイン社との包括的契約満了へ向けた動きを開始、2006 年7月からはアスキー単独で『ホワイトプルームマウンテン』に始まる一連のD&D小説を刊行して参りました。

2006 年頃、D&D小説の新作の刊行および告知などが停滞し、読者の皆様にたいへんご心配をおかけしましたが、その背景には、エンターブレイン社との契約終了に向けて新たに調整せねばならない案件が増え、十分に刊行予定等を発表できなかったという裏事情がございました。ファンの皆様にご心配をおかけしましたことを、改めまして、ここに深くお詫び申しあげます。

そして、さる2008年3月末、エンターブレイン社との販売契約は正式に終了を迎えました。これを受けまして、エンターブレイン社名義の D&D小説は、すべて正式に絶版扱いとなります。市中に在庫がある分の販売は継続されますが、今後は本をエンターブレイン社にご注文いただいても、原則、いっさい本を出荷できない状況が生まれます。

こうした状況の変化を受け、アスキーでは、「『ドラゴンランス 魂の戦争』の第二部、第三部は手に入るのに、第一部が手に入らないのでは、物語を読み始められない!」といった読者の皆様のご要望を受け、2008年3月26日に、エンターブレイン社販売の『ドラゴンランス 魂の戦争 第一部』上・中・下巻の内容を一冊にまとめた『ドラゴンランス 魂の戦争 第一部 完結記念Edition』を、アスキー単独で発売することにいたした次第です。

こうした経緯から、エンターブレイン社販売分のD&D小説(注1)は、今後ほぼ入手不能な状況が生まれましたことを、ここにご報告させていただきます。

とはいえ、D&D小説の権利を持つ米国版元 Wizards of the Coast 社と協議の上、今後も〈ドラゴンランス〉小説シリーズ、『ダークエルフ物語』等の〈フォーゴトン・レルム〉小説シリーズなどなど一連のD&D小説群は、新会社アスキー・メディアワークスから次々と刊行していくことを決めております(現在発表できる範囲の刊行予定に関しては、当サイトのトップページ http://www.asciibook.com/dd/ をご覧下さい。もちろん、途中で突然の、サプライズな発表も出てくると思いますので、ぜひチェックのほうをよろしくお願いいたします)。

会社合併と契約満了にともなう状況の安定化を受け、エンターブレイン社に販売していただいていた絶版書籍群を何らかの形で復刊することも、現実的に視野に入ってきております。今後は、角川グループの営業力を借りつつ、より多くのD&D小説等を安定的に発売していければ、と考えております。

携帯電話やネットなど娯楽が増え、本が売れない時代です。文庫本の初刷り部数も、富士見書房から『ドラゴンランス戦記』が発売された20年ほど前に比べますと10分の1~20分の1になっている、というケースも多々見られるようです。そんな中、なんとかここまで刊行を継続して来られたのは、ひとえにファンの皆様のご支援のお陰と考えております。本当にありがとうございます。

2008年度には、『ドラゴンランス』(=『ドラゴンランス戦記』)の裏ストーリーを語る、『ドラゴンランス』とほぼ同ボリュームの大作『ドラゴンランス 失われた戦記(仮)』や、『ダークエルフ物語』『アイスウィンド・サーガ』等でおなじみのダークエルフ剣士ドリッズトが活躍するシリーズなどの刊行を開始しますので、ファンの皆様にもきっと大いに楽しんでいただける1年になるかと思っております。

複数の小説シリーズ(原則、どれも1巻で話が一段落する読み切り作品的な満足感を得られる作品として設計していく所存です)を並行して走らせることによって、少しでも読者の裾野が広がれば、そして読者の相互乗り入れがどんどんなされれば――と考えておりますので、今後とも、長い目で見てご支援をいただければ、と考えております。

今後とも、よろしくお願いいたします。

2008年 4月3日

(注1)エンターブレインとの契約満了により絶版扱いとなった作品は以下の通り(すべてアスキー・メディアワークスによる復刊を検討中の作品でもあります)。
注釈付き完全版『ドラゴンランス』
注釈付き完全版『ドラゴンランス伝説』
『ドラゴンランス セカンドジェネレーション』
『ドラゴンランス 夏の炎の竜』
『ドラゴンランス 魂の戦争 第一部 上・中・下巻』
『ネアラ』
『ダークエルフ物語』
『アイスウィンド・サーガ』

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